ひとつ向こうを見なければいけない
・ある病院で働く障害者がいた。とてもまじめに働いていた。患者の方々にも配慮のある接し方をしていた。
・ある患者が言った。「なぜ、この病院は障害者を雇っているのだ。おかしいじゃないかetc。」
・言われた障害者には何の落ち度もなかった。
・病院は患者つまり身体や精神などに傷を負った人が来ることが多い。
・なかには、自分の体や心の痛みを他の何かにぶつけたいと思う人もいるだろう。
・その矛先が健常者ではなく障害者に向かったのだ。
・全体の中ではこのような言動をする人は1%もいないかもしれない。
・でも、クレーマーとして、数少なくても、大きな声で他人が口にしないようなことを叫ぶ人もいる。
・病院の院長としては、他の患者の手前もあり、声が大きいクレーマーに影響されて何の落ち度もない障害者を雇用し続けることに二の足を踏む。
・私としては「はがゆい」気持ちもあるが、これも一つの現場の話でもある。
・病院では、「経営者」「労働者」の2点だけではなく、「患者」対応も大切である。
・たとえ「クレーマー」の患者であっても、待合室などで他の一般的な患者が「不快な思い」をする言動は避けたいと思う経営者が多い。
・私が手話言語法や手話言語条例の制定に向けての努力をしている人々のことを語るときには、こういう一般的な人々の「民度」について心配してくださる方々からのご意見を拝聴することがある。
・私は、一般的な人々の民度つまり障害者に対する理解を自然に深めていただく努力を続けていきたい。
・だからこそ、私は障害者のための講演活動をこれからも続けていくつもりである。
・経営者、労働者と言う労働関係、雇用関係の当事者、関係者だけではなく、もうひとつ向こうの視点つまり「お客様の視点」つまり「何故障害者を雇っているのだ」という認識からなんとかしていきたい。
・皆様の心あるご協力をお願いいたします。
・TKGB社会保険労務士事務所より